営業される事によって企業体質が見える

昨日金曜日ということで

創業14期を迎え、売上が10億円規模のある企業の社長の接待をしてきた。

その中で非常に面白い話しを聞いた。

 

立場上、大きな金額を動かせる方であるため

頻繁に営業の話しがくるようだ。

 

銀行、証券、その他旨味のありそうな話し。

私事でもあるが、一昨年父が退職ししある程度まとまった退職金が入った。

口座に高額の入金があったその日から銀行からの営業がとまらないらしい。

 

先日の社長とのお話の中で言っていたのは

某大手証券会社の話しだ。

 

誰もが知る野村証券大和証券

ここの営業マンは全く持ってスタイルが異なるらしい。

 

簡単にまとめると

野村証券

  1. 会社の方針が絶対で会社の勧める株を提案する
  2. 新規上場などで多くの量を確保できる
  3. 金額が大きいため無理を聞いてもらいやすい

大和証券

  1. 会社の方針ではなく顧客のニーズにそった提案を実施する
  2. 株の獲得量は少量
  3. 価格などでの無理はききにくい

 

業界最大手とそうでないところの差が大きくでていると感じる。

なぜなら株式上場などにおいて基本的には野村証券は主幹事を務めることが多く。

その場合、絶対に売らなければいけない量の株数がある。

上場する会社の立場にたった場合、新規上場株の値付けは最重要項目である。

野村証券という会社の価値を担保するためにも、絶対に案内しなければいけない株があるのだろう。

 

逆に大和証券は主幹事であることは少ない。

このような場合は量を無理にでも確保するというやり方ではなく

長期安定の株主を得るために、顧客にとって価値のある提案を実施することに

重きをおくのだろう。

 

営業の行動というのはまさに

その企業のビジネスモデルやビジョンなどの企業体質を明確に現しているのだろう。

 

 

また銀行との取引においても非常に勉強になった。

儲かっている会社に対して、お金を借りるよう営業にくるのが当然ながら

銀行の常套手段だ。

しかしながら、必要でないお金を借りるメリットはどこにあるのだろうか?

社長曰く「私は銀行からお金を借りて利子を払うことは接待交際費だと思っている」

とのこと。

銀行が持っている情報は想像以上に多く

特に不動産を買いたがっている人の話しや、資産家の情報は数多く持っている。

これこそが銀行と取引をするメリットとのことである。

 

またもうひとつ面白いことを言っていた。

取引は「win win」ではなくまず「give」から始まると。

相手にとってメリットのある提案がない場合、その後の信頼関係は生まれないと。

そしてその提案の仕方から、相手を信頼し、最終的にはあなたが勧めるなら

ということで取引を継続するようだ。

 

キーポイントはまさに最後の「あなたが勧めるなら」というところだと私は思う。

よく言われる言葉だが同じ商品であれば「あなたから買いたい」そう言われるような

人はどんな業界に行ってもやっていけるのではないだろうか。

 

また、役職者になればなるほど様々な人からの営業を受けているだろう。

そんな人たちが最終的に決断するのは、結局「誰だから信じる」ということに尽きるのだ。もちろん商品が進歩せず、自己研鑽がなくなった時点でそのような信頼関係は

あっという間に崩れさるだろうが。。。

 

であるからこそ、どんな時でも誠実であれるよう

自分の心、言動を常に鍛えつづけることはとても大切なのだろうと感じた。

とても有意義な会食であった。