強い組織と弱い組織

社会人として1社に9年勤め5つの組織に所属した。

 

組織にエネルギーが漂っている組織3つ

停滞している組織が2つであった。

 

エネルギーが漂っている組織

①皆が業務に対して前向き

②皆が仲が良い

③モラルがある(マイナスになる言動をしない)

 

停滞している組織

①自分の役割はやるが人への関心はない、もしくは人のせいにする

②皆、表面上は仲良く振舞うがプライベートなどでの交流はない

③モラルがない(マイナスになる言動が生まれる)

 

ざっとこんなものだろう。

驚くことにこれは会社組織だけではなく過去に所属したクラブ活動などにも共通して言うことができる。

継続的な参加があり、何かしらの目的がある組織においては必ず起こることなのだろうか?

 

エネルギーがある組織とない組織の違いは何だろう?

ざっと思い浮かぶところで言うと

 

人材採用のミスマッチ、ビジョンの不明確さ、正しいこと正しくないことが曖昧、

相互の信頼のなさ

 

こんなところが思い浮かぶ。

採用のミスマッチについては本質的な問題だが、ミスマッチと思えた人材が

活躍することもある。

 

つまりはビジョンのなさ、正しさの線引き、相互の信頼が問題なのだろう。

ビジョンがなくてもうまくいく組織もあれば

正しさが曖昧でもうまくいく組織もある

しかしながらお互いの信頼(業務上も人間としても)

がないままでうまくいく組織は珍しい。

 

私も厳しい組織の時は頑張ってビジョンを作ったり、ルール作りに励んだりしてきた。しかしながらそれはほとんどうまくいかなかった。

 

なぜそんなことをやるのかと言う人もいれば

時間がもったいないという人もいた

みな、今の状態が良いとは思っていなかったが

そこまでしたいとも思っていないようだった。

何かをやろうとした所で、失敗し誰かに揚げ足をとられることが嫌だったのだろう。

結果として細かなミスを叩き合うそんな組織であったと思う。

 

今になって思うことは、その時に成果を出せたかどうかはわからない。

とにかく業務はもちろんそうだがそれ以外の信頼構築もすればよかったと

考えている。

 

信頼とは=安心といっても良いかもしれない。

この人は裏切らない。この人の前なら失敗しても大丈夫だ。

そう思えることで人は力を出そう、チャレンジしようと思うのかもしれない。

 

私は特に仕事においては「信頼」を基軸として動くのではなく

事業の「ミッション」と「役職」で動いていた。

人としては嫌いな上司だが「上司」という事で動いていた。

信頼を軸に動く人の行動がわからなかった。

事実とは「数字」「発言」「行動」と信じその裏にある「感情」を

あえて無視をして動いてきた。

結果として顧客評価は高くとも社内評価はそれほどあがらなかった。

「信頼」は「事実」ではなく「解釈」から生まれる。

どんなにだらしない人であっても「助けたい」「目をつむろう」

と思われる人がいる一方で

正論は言うものの「話を聞きたくない」「つっこみたい」と思われる人がいる。

特にそれは「話をしっかり聞いてくれる(ように見える)」

「私の事をわかってくれている(ように見える)」といった感覚的な事が大事なのだろう。

もし一人から組織を変えるのであれば

この「感情」と向き合うことが大事だろう。

こちらから心を開き、本音を語り合う仲で信頼関係は醸成され「この人だったら協力しても良い」と思われるようになれば、組織は是正されるだろう。その上でビジョンの策定、正しさの線引きがうまく回り出すはずである。

 

ただし組織長などキーマンになるはずの人間が

積極的に約束破りなどでこれを壊しにくるケースがある。

そのような場合はしたたかに味方を多く作り多数派工作を実施することが吉だろう。

 

さらにもう1点

組織の信頼作りのプロセスと組織のジャッジメントは異なるプロセスを踏むべきだ。

信頼や感情ばかりを気にするあまり正しいジャッジメントができず

事業が遅れてしまうことが多々ある。

物事がうまくいかないと組織に亀裂が入ることはままあるのでその点は

気をつけなければならない。

 

強い組織とは連綿と過去の信頼関係のベースが土壌として作られているのだろう。

その一歩目を踏み出すのは自分でありたいものだ。